珈琲本
2013年もいよいよ残すところ10日あまり。
相変わらず時間に追われる日々を過ごしながらも、
オープンした店舗も約2ヶ月が経過し、生活のリズムに溶け込んで。
珈琲を飲みながらゆっくり・ゆったりを感じられる時間が増えてきた。
そんな気持ちでいつもの本屋にふらりと立ち寄る。
電子ブックを読む人が確実に増えている昨今、本屋に来るたびに想う。
自分はやっぱり本だなぁと。
この本屋に入る瞬間に感じるドキドキ・ワクワク感。
自宅の本棚に並んでいる本を見る時の不思議な満足感。
昔読んだ本を何気なく手に取り、例えば栞代わりに挟んでいた昔の名刺が
出てきたときにフラッシュバックする想い。
ゆっくり・ゆったりした気持ちで本屋に行くときは良い本に出会う。
気持ちのゆとりがあると視野が広くなるから
いつもの本屋に入り、いつものコースで物色開始。
色鮮やかな本が並ぶ中で、2冊の本が目に留まる。
それがこちら。
「純喫茶トルンカ」は美味しい珈琲が自慢のレトロな喫茶店。
東京の下町にひっそり佇む店には、魔法をかけられたようなゆっくりした時間が流れ、
高校生の看板娘・立花雫の元気な声が響く。(中略)
孤独や悲しみを抱えた人々の心がやわらかくドリップされていく・・・。
++++ 「純喫茶トルンカ」の背表紙より
小さな岬の先端にある喫茶店。そこでは美味しいコーヒーとともに、お客さんの人生に
寄り添う音楽を選曲してくれる。その店に引き寄せられるように集まる、心に傷を抱えた人人。
彼らの人生は、その店との出逢いと女主人の言葉で大きく変化し始める。
疲れた心にやさしさが染み入り、温かな感動で満たされる。
++++ 「虹の岬の喫茶店」の背表紙より
珈琲、コーヒーという言葉がタイトルや背表紙の説明に入っていると
迷わずレジに走る悪い癖。
今回もどんなストーリーかは後での楽しみ言い聞かせ、購入して家に帰って背表紙を一読。
そして不思議なことに気付く。本のストーリーはまったく違えど、不思議と重なるフレーズ。
これって珈琲、コーヒー、喫茶店が作り上げるイメージ・価値なんだろうなと。
20年前と比べるとそのイメージ・価値は確実に変化してるなぁと。
重なるフレーズに自分なりに感想を・・・。
・美味しい珈琲(コーヒー)
おいしいことが重要かと。おいしくないと気持ちまでホッとできないですもんね。
珈琲か、コーヒーの表記を使い分けることは大事。
純喫茶とか、歴史や重みはやっぱり漢字の珈琲。
・魔法をかけられたようなゆっくりした時間/引き寄せられるに集まる
喫茶店という空間が、こういう価値・イメージを作り出すんでしょうね。
これがカフェだとまたイメージがちょっと違いますよね。喫茶店という響きがいいのかと。
なぜか足を運びたくなる、いろいろな想いに耽りたくなる、そんな場所なんですね。
・心がやわらかくドリップされていく/やさしさが染み入り、温かな感動で満たされる
こんな気持ちになれるから、なりたいから、おいしい珈琲を求めて喫茶店という空間に
人は足を運ぶってことですね。
そもそも珈琲っていつからこんなに優しい飲み物になったんでしょうか
自分の学生時代のイメージは味気ない白い珈琲カップにピーナツが添えられて、
これでもかというほど苦くてドロッとした飲み物。つまり大人だから、飲んでる姿が
かっこいいから憧れた飲み物。なんてイメージが強かった気がするんですが。
珈琲が健康飲料として認知されてきたこともあって、老若男女を問わず親しまれる飲み物に。
さらに、丁寧にハンドドリップする様子から「やわらかい」「やさしい」というフレーズで
形容されることに違和感がなくなってきて。
この2冊の本を偶然同時に購入して背表紙を見ながら、妙に感慨深くなったのでブログに。
読み返してみて、今週は想いが強すぎて書きすぎた感が・・・。
文章がやわらかくないですね。一部、ビジネスメールみたいで。
想いのままつらつら書くブログということでお許しを。
それにしても珈琲屋として何とも嬉しい本の発見でした。
まだ背表紙しか読んでないので、これからゆっくり・ゆったりと読書しますね。
もちろん、たまじ珈琲を飲みながら。
今週はこのあたりで。
ではでは。