雀荘
学生時代のこと。
当時、何よりも熱中していたバスケットボールの練習が終わると、
馴染みの蕎麦屋へ。目当ては学生向け特盛カツ丼。
今でも覚えてるお店の名前は「寿美吉」。
ひとしきり練習の反省や、バスケット論議に花が咲き、
腹が膨れてくると、誰からともなくニヤニヤしながら「これ」の合図。
「これ」とは・・・。
親指を人差指と中指で前後に擦るポーズ。
それだけでお分かりの方も多いと思うが「麻雀」のこと。
当時(今から20年以上前)は、全自動卓が普及しはじめたころで
大学が近くにある繁華街には雀荘が乱立。
あっという間に4人が挙手。
だいたいのパターンがそのあとで俺も俺もと少しずつ増えて、
結局8人集めて2卓でスタート。
終電で帰るよと無理だとわかっていながら宣言するメンバーが必ずいる。
が、ゲームがはじまると、そんな言葉もどこへやら。
テンションMAXの時間は3時ぐらいまでで、そこからしばし眠さと闘いながら
惰性で打つ、気怠い時間帯に。
この時間帯で集中力を持続できる人が最終的には勝者に。
そして次の日は心身ともにボロボロになって泥のように眠ると。
麻雀と言えば、そんなことを想い出す・・・。
社会人になってから、とんと疎遠に。
ところが、昨年末に取引先の方から誘われて10年以上ぶりに雀荘へ。
なんだかとても新鮮で。久々に湧き上がるテンション。
終電までの濃密な3時間を楽しみ、結果はちょい負け。
それでも妙に楽しかった。
そして先日のこと。
またまた、そのメンバーから麻雀のお誘い。
集合時間までにきっちり4人が集まり、まずは焼き鳥を食べながら一杯。
商売の話し、プライベートの話しでひとしきり。
「そろそろ行きますか」と幹事の一声。
この瞬間、幹事の右手はまさに学生時代と同じ「これ」のポーズ。
そのシーンが自分を20年以上前に一気に連れ戻す。
昨日食べた昼ご飯は忘れても、学生時代に通った雀荘、
麻雀しながら食べたカレーの味は忘れない。
というか写真のようにそのシーンを鮮明に覚えてる。
そんなこんなで麻雀がスタート。テンションが上がり過ぎたか、
我々の卓は店員さんから「少々お静かに。」と注意が。
いい大人が恥ずかしいが、楽しさが理性をぶち破ってる。
そのおかげか、戦績は1位、1位、2位で勝利。
麻雀で勝ったのなんて、学生時代依頼だから20年以上ぶり。
3時間程度の麻雀を終えて、帰宅の途につくと体全体が鉛のように重い。
足をひきずるように家に到着して、風呂に入って、泥のように睡眠。
翌日。深い眠りから覚めて、すっきりした土曜日。
とても楽しくて、刺激的な時間だったことを思い出し幸せに浸る。
いつもより深めに焙煎したブラジルサントスの苦みが心地いい。
肌寒くてもベランダに出て、朝の光を浴びて、珈琲を飲む。
体全体が一気に目覚める感覚をゆったり楽しむ。
昨晩の麻雀で初めてお会いした方が1名。
普通に飲んだだけでは、あんなに打ち解けられなかったなぁと思う。
麻雀は自分たちを学生時代の感覚に戻し、社会人の壁をあっという間に打ち破る。
麻雀の闘い方、勝ったり・負けたりしたときの言動が
それぞれの人間味を炙り出す。
麻雀って本当に楽しい。学生時代の時とは少し違う。もっと深いような。
思うままツラツラと書いた今週のブログ。
麻雀好きな方、機会があれば全自動卓を一緒に囲みましょう。
今週のブログはこのあたりで。
ではでは。
震災支援
東北大震災から、もうすぐ2年。
いまでも津波に襲われた港や町の様子を忘れられない。
2011年の5月、NPOの方々と宮城県七ヶ浜中学校の仮設住宅に
300人分の珈琲と焼き菓子を持って支援活動に。
当時の自分ができる震災支援とは何かを考えた結果、
大好きな珈琲を、現地で皆さんに振る舞うことに。
被災された皆さんにどんな顔をしたら、どんな話をしたよいかを迷い・悩みながら、
真っ暗な東北自動車道をひたすら走って現地に向かったことを覚えてる。
ただひたすら珈琲を淹れ続けた3時間。
顔を上げればたくさんの笑顔。その時に感じた想いは言葉では伝えきれない。
人と深いところでつながったような。体験したことのない不思議な感覚。
行って良かった、皆さんと会えて良かった、自分なりに行動して良かった。そう感じた。
帰り道、津波に襲われた港や町の様子を自分の目で見た。
テレビの映像からは感じられない怖さ、凄さを感じ、言葉が出なかった。
帰りの高速道路で自分が日々悩んでいることが小さく感じられ、
自分のことばかり考えて生きていることが恥ずかしくなった。
あれから2年。いろいろなことがあったけど、
そのたびに七ヶ浜の皆さんと過ごした時間を何度か思い出し、力をもらった。
2013年1月。七ヶ浜の仮設住宅の様子がテレビで中継された。
今でも半分の方々がそこで過ごされている現実を知る。
皆さんが望まれるのであれば、もう1度、行ってみたい。ふとそう思った。
そう思うといてもたってもいられなくなり、2年前にお世話になったNPOの方々に
相談したみたところ、足湯と珈琲によるイベントを仮設住宅の事務局に提案いただけることに。
約2週間後、3月23日(土)13:00から開催されることが決定。
前回とはちょっと違った気持ちでその結果を聞き、じんわりと嬉しさがこみ上げる。
2年前とは違い、気負うことなく、以前よりおいしく淹れられるようになった珈琲を
自信をもって、心を込めて提供したいとただそれだけを思う。
自分にできることを、精一杯。
思うままつらつら書いた今週のブログ。
いつもとは全く異なる感じになってしまいました・・・。
まぁ、こんな週もありますよね。七ヶ浜の様子はブログでまた報告しますね。
ではでは。
試飲会(越谷)
昨年9月から開始したルピシア・ボンマルシェさんの試飲会。
5回目となる今回は越谷アウトレット内にある越谷店さんにて。
まずは、自宅からどれぐらいかかるかを調べてみる。
早稲田駅から越谷レイクタウン駅まで約1時間。
しかも駅から徒歩10分程度。
アウトレットと言えば、でないとアクセスが悪いというイメージがあるだけに
なんだか得した気分。
越谷レイクタウン駅を出ると、人の流れに従ってイオンモールの中へ。
とにかくでかいと噂では聞いていたけれど、
そのイメージを遥かに超える規模。それに凄い人。
少し遅れ気味だったこともあり、まわりの魅力的なお店に目をくれることもなく
早足でアウトレットへ向かう。
アウトレットに到着し、地図でルピシア・ボンマルシェさんを見つけて、ダッシュ。
お店の位置が奥まったところだったので「お客さまが来てくれるかなぁ」と一瞬不安に。
14:00スタートの試飲会、お店に到着したのはなんと13:50。
お店の方に遅れたことをお詫びし、急ぎ準備開始。
5回目ということもあり、準備は慣れたもの。5分ほどで珈琲が淹れられる状態に。
最後に、持参した看板をたまじ珈琲のコーナーに設置して完了。
その様子はこんな感じ。
レイクタウンというだけあって、アウトレットの横には湖。
そこから冷たい風が定期的に吹き込んでくる。
足元からぞくぞくっと寒さを感じていると、珈琲の匂いに誘われてか、
お客さまが続々と店内に。
「珈琲で体を温めてくださ~い。」
と声をかけながら、丁寧に珈琲を淹れる。
その様子がこんな感じ。
ほっぺたを赤くしたお客さまが珈琲を手に取り、一口。
自然な笑顔をみられると、今日も来て良かったぁと心から思う。
珈琲を淹れている姿に興味津々の子供たちがちらほら集まってくる。
豆を挽くのを手伝ってもらったり、挽きたての珈琲の香りを感じてもらったり。
しばし子供たちとのコミュニケーションタイム。これも幸せな時間。
最後まで付き合ってくれた子供たちに、エプロンにつけてある「たまじバッチ」をプレゼント。
もらっていいのとお母さんの顔を確認し、と言われて
これまた最高の笑顔をくれる。
本当にあっという間の2時間。終わった後は心地よい疲れと達成感。
これからも時間が作れる限り、積極的に試飲会をやろうという気持ちがふつふつと。
ルピシア・ボンマルシェの皆様、また試飲会に呼んでくださいね。
今週のブログはこのあたりで。
ではでは。
甲斐(がい)
神楽坂にある行きつけのもつ焼き屋さんでのこと。
待ち合わせした同僚が遅れるとのことで読書しながらもつ焼きとホッピー。
ホッピーはもちろん「黒」。本は珈琲が主役の推理小説。
先日、湯島のもつ焼き屋さんで「ホッピー赤」を初体験しましたが、
妙に綺麗な味でホッピーらしくない。やっぱり「黒」がお気に入り。
赤提灯ならではの喧騒の中にいるにも拘わらず妙に落ち着く。
今度ひとりで来てみるのもいいなぁなどと思ったり。
「今の仕事、やりがいがないんだよなぁ。転職しようかなぁ。・・・」
「やりがいより安定だろ。仕事にやりがいを求めるなよ。・・・」
30代そこそこの男性の会話。まぁ、よくある会話。
普段だったらそう感じておしまいだが、そのあとの言葉が気になった。
「仕事にやりがいが求められないなら、生きがいぐらいは欲しいなぁ。」
「まぁ、そうだね。俺の生きがいって何だろうなぁ。」
数日後。ふと、その会話を思い出し、やりがいと生きがいを調べてみる。
「遣り甲斐(やりがい)」
そのことをするだけの価値と、それにともなう気持ちの張り。
「生き甲斐(いきがい)」
生きるに値するもの。生きていく張り合いや喜び。
両方に共通している「甲斐(がい)」
その行為の結果としての効果・価値・張り合いなどの意。
もう少し分かりやすく、自分なりの言葉で解釈してみると。
一生懸命に取り組んだ結果、その努力が報われたと感じられることが「甲斐」。
仕事でも何でも「やることに」甲斐を感じられたら「遣り甲斐」。
「生きることに」甲斐を感じられたら「生き甲斐」。
そこで考えてみる。自分にとって二つの甲斐とは何だろうと・・・。
「遣り甲斐」を感じるのはやっぱり仕事。ITでも珈琲でも。
ITでは製品を販売するためのマーケティングが主な業務。
ITとか、マーケティングとか、言葉はスマートなニュアンスを感じられる方も多いかも。
でも、実際のところは日々コツコツとした作業とパートナーとの信頼関係の積み重ね。
これが広告、セミナーなど、具体的な形となって実現し、
それが商売につながった瞬間がまさに甲斐。
(特に、注文書がFAXで届いた瞬間はガッツポーズとハイタッチ)
「生き甲斐」はまだ模索中。
「生きることに」甲斐を感じられるということは人様に喜んでもらえること、
人様の役に立ったと心底感じれらること。
(そういうことかなぁと、うっすらと感じている程度なので、まだ模索中)
とかく「遣り甲斐」や「生き甲斐」は前向きにガンガン進むようなイメージが先行しがち。
今回、言葉の意味を理解することで、地道な活動の先にある喜びの瞬間がそれだと実感。
気がづけば、今週のブログは珈琲とはまったく無縁の話しに。
たまにはということでお許しを。
皆さんの遣り甲斐、生き甲斐、なんですか
良かったら、聞かせてくださいね。
今週のブログはこのあたりで。
ではでは。