珈琲本
先日の台風18号、本当にすごかったですね。
家の中で、激しい雨と風の音を聴きながらテレビのニュースを見ていると、
自然の脅威にただただ圧倒されました。
猛暑、竜巻、台風などの異常気象が早く沈静化して欲しいものです。
今週のブログは、読書の秋も近いということで、珈琲本の紹介を。
たまじ珈琲を飲みながら、ゆっくり・ゆったりした気持ちで読書はいかがですか
まず、最初の本は小川洋子さんの「カラーひよことコーヒー豆」。
そもそもタイトルがおもしろい。
働く女性に向けた心温まる応援メッセージがテーマのエッセイ集。
その中に「カラーひよことコーヒー豆」というタイトルを発見。
エッセイの1つが本のタイトルになっているということは、これを読めば
本全体の雰囲気がわかるのではと本屋で立ち読み開始。
その話は、著者が幼少の頃にお祭りで鮮明に記憶しているカラーひよこと、
年老いた愛犬(ラブ)の耳にできたコーヒー豆とそっくりな疣(いぼ)の話し。
カラーひよことコーヒー豆のような疣から、著者は以下のように語る。
『私もラブを見習わなければと、思う。カラーひよこが消えても、
仕事場の仲間が皆年下になっても、未来より過去の分量が多くなっても、
動揺してはいけない。どんなに慌てても、やはり時は流れていくのだ。
ならばラブのように、堂々と年を取ろうじゃないか。』
(「カラーひよことコーヒー豆」より)
温かな応援メッセージと、繰り返される日常こそが、かけがえのない幸せだと
読む人に気づかせてくれる。
2冊目は、吉永 南央さんの「萩を濡らす雨(紅雲町珈琲屋こよみ)」。
珈琲屋を舞台とした小粋なおばあちゃんが主役。
意外だったのは、主役のおばあちゃんが行動派の探偵であって推理小説であること。
舞台となる珈琲店は以下のような雰囲気。
『高い天井と太い梁と漆喰の白が印象的な古民家風の造りの小蔵屋は、
和食器とコーヒー豆を商っていて、コーヒーの試飲、つまり、
無料でコーヒーを1杯飲めるサービスが評判だ。店の奥が草の住居になっており、
小蔵屋は、河原と観音像が立つ丘陵の中間地区、紅雲町にある。』
(「萩を濡らす雨」より)
小蔵屋は珈琲屋の名前。草はおばあちゃんの名前。
珈琲を提供する喫茶・カフェではなく、豆を商うお店であることが
たまじ珈琲と共通で、何とも親近感が湧く。
草さんは65歳でお店をオープンして現在76歳。
現役を引退する年齢から、珈琲屋をスタートさせ、76歳となった今も
お店だけじゃなく探偵として活躍する草さん。
読んでるだけで、なんだか目に見えないパワーと元気をもらえる本。
今回の珈琲本はいかがでしたか
最近の珈琲ブームもあってか、本屋さんに行くたびに
「珈琲」がタイトルに入った新しい本が見つけられる。
無趣味の自分が唯一長続きしている珈琲本の蒐集。
皆さんも、本屋さんで「珈琲」がタイトルに入った本を見つけたら
オーナーまで連絡をお願いしますね。
今週のブログはこのあたりで。
ではでは。